~スポーツフェスタ 児童の歓声こだま~
トップアスリートと幼児・児童が触れ合う「スポーツフェスタ」が7月15日、広島市中区の広島県立総合体育館(グリーンアリーナ)であり、終日、にぎやかな歓声に包まれました。県内に本拠を置くプロ、アマのトップスポーツチーム(トップス広島)所属選手たちと子どもたちがスポーツを通じて体験交流するイベントに600組の親子連れが参加。親子体操や競技チャレンジなどに汗を流しました。
県スポーツ協会、広島市スポーツ協会、トップス広島の三者が共催し、今年2月に続いての開催でした。県内の小学校などを通じ、親子での参加を呼び掛けたところ1,878組の応募があり、抽選で参加者が決まりました。午後1時からの開会式で県スポーツ協会の苅田知英会長は「まもなく始まるパリ五輪で、選手たちの活躍が見込まれます。五輪への可能性を秘めているのは子どもたち。進んで(スポーツに)チャレンジしてください」と、未来のアスリートに励ましのメッセージを贈りました。
フェスタ序盤は、未就学児と保護者による親子体操「アクティブ・チャイルド・プログラム」で始まりました。大アリーナのフロアいっぱいに広がった親子は遊びやゲーム感覚で運動に取り組んでいました。日ごろの運動不足がたたった若いお父さんは額に汗を浮かべ、わが子と笑顔で体を動かす母親の姿も見られました。
児童によるスポーツ体験は午後2時から始まりました。トップス広島からはサンフレッチェ広島(サッカー)、JTサンダーズ広島(バレーボール)、イズミメイプルレッズ、安芸高田ワクナガハンドボールクラブ(ともにハンドボール)、広島ガスバドミントン部(バドミントン)、中国電力陸上競技部(陸上競技)、広島ドラゴンフライズ(バスケットボール)、ヴィクトワール広島(自転車競技)各チームの現役選手やOB、それに県ローイング協会役員や宮島工業高ボート部員、広島東洋カープのマスコット、スラィリーもゲスト参加しました。広島経済大の学生団体「スポーツによる地域活性化プロジェクト」メンバーが運営に協力してくれました。
体験会の前半はバドミントン、ハンドボール、バスケットボール、自転車競技、ローイングの5競技でした。いち早く長い行列ができたのはバスケットボールでした。地元チームのドラゴンフライズがBリーグを初制覇したばかりとあって、一番人気のようでした。上澤俊喜選手らの指導でフリースローに挑みました。東広島市三ツ城小4年范祐誠君は2年生の弟、康晟君と一緒にチャレンジ。10本のうち4本シュートを決めて笑顔が広がり「いつも練習しているけど、(シュートが)決まってうれしかった」と得意顔でした。男女のハンドボールは選手のアドバイスを受け、ゴール目がけてシュートを放ちました。GK役で参加したスラィリーに大きな拍手がわいていました。
ローイング(ボート)は固定のエルゴマシン9台を使って模擬レースを行いました。200mを漕ぐ設定でタイムを計測します。挑戦後、大粒の汗を浮かべた広島市五日市観音西小5年、新井鈴乃さんは「初めてやってみた。きつかったけど、楽しかった」と話していました。自転車競技のコーナーには競技用ロードバイクが展示してありました。体験会の児童たちは前輪を固定した子供用ロードバイクにまたがり、懸命にペダルを踏み続けました。
広島ガスの女子選手が指導する4面のコートでは、シャトルを打ち返す光景が繰り広げられました。ラケットがうまくさばけず、悪戦苦闘のシーンが続出しましたが、次第にシャトルをとらえる光景も。子どもたちと接した広島ガスの日野石杏選手は広島市大町小の出身で「私が初めてラケットを握ったのは小学1年でした。当時を思い出して懐かしかった」と笑顔を見せていました。
後半の競技はサッカー、バレーボール、陸上競技でした。サンフレッチェ広島からは森﨑浩司アンバサダー、駒野友一スクールコーチらが、カラーコーンの間をすり抜けるドリブルやシュートを手伝ってくれました。バレーボールはJTサンダーズの5選手がパスやスパイクを教えてくれ、中国電力の選手、マネージャーたちは短距離に挑戦する子どもたちのダッシュ練習をアドバイスしていました。
体験イベントが終了した後は、トップアスリートたちの模範演技に移りました。バドミントンはダブルスの試合形式でラリーの応酬を展開しました。ハンドボールは男子選手が豪快なスカイプレーのシュートを披露。バレーボールも高さのある強烈なサーブやスパイクを演じてくれました。
サッカーは駒野コーチらが巧みなシュートを披露すれば、スラィリーがGKを買って出る場面もあり場内は笑いに包まれました。バスケットボールの上澤選手はフリースローを確実に決めてくれました。現役選手らの「すごい」シーンの連続に、終始児童たちの目が輝いていました。
イベントの最後はチームグッズなどが当たる抽選会でした。サイン入りのタオルやユニホームTシャツなどの商品がプレゼントされ、「ありがとうございました」のあいさつでイベントは幕を閉じました。
7月15日に開催いたしました、“スポーツフェスタ”には、多くの皆様のご参加、誠にありがとうございました。また、アンケートへのご協力に加え、もっともっと親しまれるイベントとするための貴重なご意見も数多くいただき、どうもありがとうございました。 |